2009年07月30日

Military One-handed Melee Weapon比較

 以下の4つの武器を比較してみる。仮定として、WeaponのProficient Bonusが+3ならば55%で命中、+2ならば50%で命中とする。またダメージダイスはクリティカルの時以外は平均値(d8なら4.5)とする。

対象となる武器

WeaponDamageProficient BonusProperties
Longsword1d8 +3Versatile
Battleaxe1d10+2Versatile
Khopesh 1d8 +2Brutal1, Versatile
Scimiter 1d8 +2High Critical, Versatile

 上記の様な命中確率の時、それぞれの武器の期待値はクリティカルまで考慮すると以下のようになる。

  • Longsword 2.65
  • Battleaxe 2.98
  • Khopesh 2.65
  • Scimiter 2.65

 High Critical PropertyのあるScimiterは、各Tier毎にダメージ期待値は異なる。上記はHeric Tierでの値である。ちなみに

  • Paragon Tierに於けるScimiterの期待値 2.88
  • Epic Tierに於けるScimiterの期待値 3.1

となる。

 このような中間的な命中確率であれば、武器のみのダメージを比較するならば単純にダメージダイスの大きい物が有利である事がわかる。しかし命中確率が変動すれば(つまり相手のACが変動すれば)この関係には若干の変化が現れる。

 ここで基礎命中確率というものを定義しよう。これはWeapon Proficien Bonusを加味する前の命中確率の事である。つまり基礎命中確率が30%で、Weapon Proficient Bonus+2の武器を持てば最終的な命中確率は40%となる。
 基礎命中確率-15%から100%までの変動の間で、各武器のダメージ期待値の変化を見てみよう。

基礎命中確率[%]LongswordBattleaxeKhopeshScimiter
-150.230.280.250.23
-100.400.280.250.23
-50.630.500.400.63
00.850.780.650.85
51.081.050.901.08
101.301.331.151.30
151.531.601.401.53
201.751.881.651.75
251.982.151.901.98
302.202.432.152.20
352.432.702.402.43
402.652.982.652.65
452.883.252.902.88
503.103.533.153.10
553.333.803.403.33
603.554.083.653.55
653.784.353.903.78
704.004.634.154.00
754.234.904.404.23
804.455.184.654.45
854.685.454.904.68
904.905.735.154.90
955.136.005.405.13
1005.356.285.655.35

 これを図にすると以下のようになる。

武器比較

 これを見てみるとBattleaxeの優秀さが目に付く。Khopeshと比べると完全に上位互換である。LongswordとScimiterはHeric Tierであれば武器ダメージの点ではほぼ同じ性能になる(基礎命中確率が-10, -15%の時のみ若干Longswordが優秀)。しかしHigh Critical WeaponであるScimiterはParagon/Epic TierではLongswordを完全に上回る性能になる。
 Longswordの低性能っぷりが目立つ。Heric TierではScimterと(ほぼ)同率最下位だが、Paragon/EpicになればScimiterはLongswordを引き離してしまう。Battleaxeとの性能差は目を覆わんばかりである。

 逆説的に言うと、Longswordが他の武器に勝っている点――つまりProficient Bonus+1の差をデザイナ側は大きく評価しているという事だろう。
 これは当然の事である。4Eの於いて、殆どのAttack Powerは攻撃が命中した時に大きな効果を発揮する(或いは命中した時のみに効果を発揮する)のだ。つまる所

スレンダー『しょ、少佐、Powerが違います。あの4[W]のPowerは自分は見ていません』
シャア『当たらなければどうという事はない。援護しろ』

という事なのである。

posted by Dead Poet at 16:01| Comment(4) | D&D | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんばんは、しろがねと申します。
(以前、初心者の会のゆーじさんDM卓で一度だけ御一緒したことがありますが
ほとんどはじめましてに近いかもしれません)
Weapon比較の記事を興味深く拝見させていただきました。

私も以前、命中とダメージの関係について少し考えたことがあって、
何となく同類の匂いを感じました(笑)。

攻撃ロールをAR、敵のACをAC、ダイスの面数をD(※1d8ならD=8)とすると、
クリティカルを考慮しない場合、
命中率=1−(AC−AR-1)/20
ダメージ期待値e=[(1+D)/2]×[1−(AC−AR-1)/20]

クリティカルを考慮した場合、
ダメージ期待値e=[(1+D)/2]×[1−(AC−AR-2)/20]+D/20
になります。
(※ただし、1−(AC−AR-1)/20>0.95ないし1−(AC−AR-1)/20<0.05の場合は別)

ここで考察されている問題は、ダイスの面数が一段階大きくなる(1d8→1d10)のと、
命中率が1上がるのと、どちらが有効かという点に還元されるかと思います。

純粋に武器だけの比較でLongswordがふるわないのは、str10を前提とした計算になって、
命中+1の価値が実際よりかなり過小評価されるためでしょうか。
パワーは抜きにしても、上の式で
ダメージ期待値e=[(1+D)/2+str_mod]×[1−(AC−AR-2)/20]+D/20
とするだけでも状況がやや変わってきます。

Proficient Bonusが同じなら、1d8と1d10の差は、
ダメージ期待値にして(命中率-0.05)×1+0.05×2、
つまり(命中率+0.05)で、
命中率が50%ならば+0.55の違いです。
(グラフで命中率が高くなるほどBattleaxeと他の武器のダメージ期待値の
差が広がっていくのは、まさにこのことを表しています。
命中率が高くなればなるほどダイスの違いの価値が高くなる、と。)

これに対して命中+1の重みは、[(1+D)/2+str_mod]/20なので、
武器ダメージ1d8だけをとるならば+0.225、1d10なら+0.275と振るいませんが、
これが1d8+4となるだけでも、命中+1でダメージ期待値+0.425と迫ってきます。
1d8武器ならば逆転するにはstr_modが+7以上必要ですが、
実際にはパワー等の補正でダメージ能力は上がるので、
なかなか良いバランスではないかと思います。
Posted by しろがね at 2009年08月01日 01:30
●しろがねさん

 どもです。覚えていますよ。4Eは半年ぶりだとか言いながら、やたらと練れた動きするDrow Rogueをやっていましたよね。

 それはともかくとして素晴しいコメントありがとうございます。こういう有意なコメントがあるからブログはやめられません。

 しろがねさんの考察は全くもってその通りだと思います。僕は3Eの時に、しろがねさんと同じような、ダイス以外のダメージに対する固定値がどれくらい大きければFalchionはGreatswordよりも効率が良くなるか、という考察した事があります。

 4Eは解析すると面白いですよね。デザイナの思考をトレースしているような感覚に襲われます。何より非常に注意深くデザインされているのが分かりますし。
Posted by 死せる詩人 at 2009年08月02日 12:47
後半、ダメージ期待値e=[(1+D)/2+str_mod]×[1-(AC-AR-2)/20]+D/20
と書いた箇所ですが、後ろにstr_modを足すのを忘れていましたね。
正しくはe=[(1+D)/2+str_mod]×[1-(AC-AR-2)/20]+(D+str_mod)/20
でした。すみません。

>4Eの解析
4Eは良くも悪くもダメージの応酬を前面に押し出したデザインになっているので、
ダメージ効率の最適化という考え方を突き詰めていくと、究極的には
遭遇を通じた最終的な被ダメージの最小化、リソース消費の最小化、
といった目標を達成するための最善手、というのもある程度具体的に導出できそうですね。

尤も、セッション内で実践するには
・計算の前提に必要となる敵の情報が完全にはわからない
・限られた時間内でのPLの処理能力の限界
・3.x系に比べ減ったものの、数値に表れない嫌らしい能力の評価
といった要素が障害となって完全には難しそうですが、
数学的裏付けをもった一種の定石のようなものはいくつか作れそうな気がします。

駄文、失礼しました。
最近、なかなか実プレイをする時間に恵まれずドロップアウト気味ですが、
またいつか御一緒する機会がありましたらよろしくお願いします。

Posted by しろがね at 2009年08月02日 20:54
●しろがねさん

「数学的裏付けをもった一種の定石」ですが、戦術レベルでの定石は、しろがねさんが挙げた様な理由で難しいと思います。ただ個々のキャラクタ作成に関していえば、定石といわないまでも定量的な指針なら、かなり有用なものが作れるという確信を僕は得つつあります。

 お会いしたらまた楽しく遊びましょう。
Posted by 死せる詩人 at 2009年08月04日 10:31
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